十二月(師走)

12月は、一年の最後の月として、果ての月、暮古月(くれこづき)、極月(ごくげつ)、限月(かぎりのつき)などと呼ばれますが、 師走(しわす)が一番なじみ深い呼び方でしょう。

「師走」の語源としては、年末は師(先生)も忙しく走り回るから、という説をよく聞きますが、実ははっきりせず、 「師走」という字は当て字のようです。
ただし、日本書紀では「十有ニ月(しはす)」、万葉集では「十二月(しわす)」と表されたりと、古来より「しわす(しはす)」と呼ばれていました。
「しわす(しはす)」という言葉の由来としては、歳(とし)から「し」、果つから「はす」、合わせて歳が果つので、 「しはす」となったとか、四季の果てる月の意味の「四極(しはつ)」だとか、こちらも色々な説が伝えられています。

本来、十二月を「しわす」とはどうやっても読めないでしょう。
しかし、行く年と季節を惜しむ日本人の感性と、日本のことばの豊かさは、「しわす」という単語を生み、 一年を最後まで味わい尽くそうとしたのでないでしょうか。

煤払い

煤払いとは、一年に一度、家の煤を払い、掃除することで、現在の年末の大掃除の元でもあります。
本来の煤払いは、神棚や仏壇の掃除をし、その後、竈のある台所から始め、それぞれの部屋を掃除しました。
掃除道具は、笹竹の先に葉や藁をつけたものを作り、それで家の内外を掃き清めました。
この竹を清めの竹という地方もあり、煤払いは、年神様を迎えるための、お清めの行事でもありました。

江戸時代には、煤払いは12月13日に行われるようになります。
旧暦のこの日は、婚礼以外は何をするにも大吉の最吉日。
煤払いをして、一年の汚れと穢れを払い、新しい年を迎える準備をするには、最適の日だったのです。
昔は、炭や薪で煮炊きをし、暖を取ったので、家の天井や壁は、煤で相当汚れました。煤払いで煤を落とすと、 さぞかしすっきり晴れやかになったでしょう。
江戸城はじめ商家などでは、煤払いの後、胴上げをした、とも伝えられています。
煤払いは単なる清掃というだけでなく、厄落としやお正月を迎える祝事でもあったのです。

最近では、大掃除は年末に行うのが一般的になっています。
今は煤など溜まらず、よい掃除道具も沢山あり、掃除も随分楽になりました。
それでも、早め早めに掃除しておくと、年末は格段に気楽になります。
今年は最吉日とされる12月13日を、煤払いならぬ大掃除の手始めの日として、早めに年神様を迎える準備をなさいませんか?

冬至

北半球で太陽の高さが一番低くなる日を冬至と呼びます。
暗く寒い冬の中でも、冬至は一番昼が短く、夜が長い日です。
今と違い、電気もガスもない時代に、赤道に近い暖かい地域以外の人々にとって、冬を越すということは一大事だったでしょう。

しかし、冬至を過ぎれば、日脚が伸びて日毎に日照が増えていきます。
冬至は「一陽来復」とも言われ、冬から春への兆しであり、新しい年が始まる希望の日でもありました。

昔から日本では、冬至には、かぼちゃを食べ、柚子湯に入ると、運気が上がり、無病息災でいられると言い伝えられてきました。

かぼちゃには、体内でビタミンAに変わるβカロテンをはじめ、ビタミンC、ビタミンEなどのビタミン類、カルシウムや鉄分も含まれています。
ビタミンとは縁遠い外観ですが、実は皮膚を守り、感染症への抵抗力をつけてくれる栄養素満点の野菜です。
冬場に取れる野菜が少なかった昔、長期保存がきき、保存期間が延びても栄養素の損失が少ないかぼちゃは、実に冬を越すのに必要不可欠なものでした。

ところでかぼちゃの別名は南瓜(なんきん)。
「ん」がつくと、「運」がつくと考え、南瓜のように「ん」が二つつくものはより運気が上がる、と縁起を担ぎました。
栄養があり、運気も上がる、名実ともに、かぼちゃは冬至のスターなのですね。

もう一つのスターは柚子。
柚子のビタミンCには疲労回復効果があり、精油成分のリモネンやシトラールは、血行促進や肌の保湿に効果があります。
柚子のかぐわしい香りにはアロマテラピーのリラックス効果もあり、柚子は食用としても、お風呂に入れても、効能が高い優れた果物なのです。

しかし、なぜ冬至に柚子湯なのか?
冬至(とうじ)=湯治。
湯につかり病を治すことにかけています。
日本人は、南瓜(なんきん)の「ん」が運気を上げる、と同様、言葉のプラシーボ効果を縦横無尽に活用して来たことが分かります。

寒い冬至の時期に手に入る、数少ない栄養溢れる食材が、かぼちゃと柚子。
それらを食べるだけでなく、フルに活用する知恵で、昔の人は冬を乗り切ってきたのですね。

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